中高年女性うつ病患者の退院後の家事と直面した困難
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概要
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本研究の目的は、中高年女性うつ病患者の退院後の家事の仕方とその時直面した困難について記述することであった。対象は、うつ病で入院経験があり外来通院を繰り返している中高年女性8名であった。1時間程度の半構成的面接を行い、内容を質的に分析した。その結果、全ての対象者でやれる家事とやれない家事はほぼ共通していた。退院後の家事は【パターン化できる家事はやれる】、【パターン化できない家事はやれない】であった。やれない家事があることにより対象者は家事をする時に【役割期待に応えたいのに主体的にやれない辛さ】、【役割意識に縛られる辛さ】を体験していた。中高年女性うつ病患者は、退院後もうつ病特有の思考障害が残っているためにやれない家事があり、【役割期待に応えたいのに主体的にやれない辛さ】、【役割意識に縛られる辛さ】ということが生活上の困難になっていると推察された。以上より、中高年女性うつ病患者に対する看護支援のあり方が示唆された。
- 2009-05-31
著者
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