小児がんの子どもへの病名・病状説明に対して親が抱く不確かさ
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概要
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研究目的は、Mishelの病気の不確かさ理論を基盤に、病名・病状説明を受けていない小児がんの子どもをもつ親が子どもへの病名・病状説明に対して抱く不確かさと、不確かさに及ぼす影響要因、不確かさの受けとめに対する親の対処を明らかにすることである。病名・病状説明を受けていない小児がんの子どもをもつ親47名と対照群43名を対象に質問紙調査を行った。親が抱く不確かさ因子は、「方法に関する明晰性の不足」「病気・病状や病名・病状説明の是非に関する情報の不足」「必要性の曖昧さ」であった。小児がんの子どもをもつ親は、対照群と比較すると、不確かさの得点が高く、子どもへの説明時期を先延ばしにする傾向があった。「方法に関する明晰性の不足」は親の責任回避的態度に、「必要性の曖昧さ」は子どもの発達段階や家族の凝集性に影響を受け、不確かさの受けとめに応じた有効な対処はとれていないことが示唆された。
- 2010-11-20
著者
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