大規模言語/世界知識に基づくWeb情報編集の高度化(発達と知識獲得)
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概要
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人間に近い高度な言語情報処理能力を工学的に実現するには,文法や辞書などの言語知識の他に,大量の世界知識を計算機に与え,言語の表層に明示される意味からその裏にある暗示的な意味を推論する頑健な機構が必要である.例えば,近年研究者の注目を集めている含意関係認識や対話・物語理解のためのプラン・意図推定などは,高度な言語処理に必要と考えられる推論の典型である.プラン推定に代表される深い言語理解の研究は1980年代に遡るが,当時の研究はそれに必要な大量の言語知識や常識的世界知識を用意する方法論を持たなかったために,実用規模には発展しなかった.これに対し,大規模テキストからの多様な知識獲得が実用性を帯びてきた現在,そこから得られる大規模な言語/世界知識を利用し,一段深い言語意味処理の実現を目指す素地が整いつつある.この講演では,講演者が現在取り組んでいる,(a)プログから意見・経験情報を抽出し,様々な意味的索引を付けてデータベース化する経験マイニング[1],および(b)Web情報の信頼性分析の支援を目的として,与えられた命題の裏付け情報を検索する言論マップ生成[2],という2種類のWeb情報編集技術の開発を例に,大規模知識獲得によって言語処理技術がどのように深化するか,今後の知識獲得研究に何を期待するかを論じたい.
- 2010-05-21
著者
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