王朝人の見た超新星現象 : SN1006の場合
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概要
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平安時代中期の、いわゆる摂関時代を代表する政治家である藤原道長は生涯のうちに何度も天体運行の異常に遭遇している。 中でも寛弘三年(1006)に出現した客星は超新星、天体物理学で言う「SN1006」であることが確認されており、これは過去に地球上から観察された天体の中では、太陽と月を除くと空前絶後の明るさを持つものであった。本稿では、その「異変」に対して道長をはじめとする台閣の構成員がどのように行動したのかを追い、社会不安に対処する彼らの政治家としての方法を探る。
- 2010-10-29