通常学校に通学する医療的ケアを要する子どもをケアする看護師と学校教職員の協働の実態 : 養護教諭との協働に焦点をあてて
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概要
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通常学校の医療的ケアを要する子どもをケアする看護師と学校教職員との協働の実態を明らかにし、今後の課題を見出す目的で、通常学校で医療的ケアを要する子どもをケアする看護師11名に半構成的面接を行った。養護教諭との協働に焦点をあてて面接内容を分析した結果、看護師は、≪養護教諭との関わりがない≫ことで、医療的ケアを要する子どもに関する養護教諭の役割など≪養護教諭のことがわからない≫と思い、≪養護教諭との関わりがない≫状況が生じていた。また、医療的ケアを要する子どものことに関して、他の学校教職員や看護師と関わる状況や、養護教諭は学校の全ての子どもをみる立場であると考え、≪養護教諭と関わる必要性を感じていない≫ことでも、≪養護教諭との関わりがない≫状況が生じていた。一方で、≪養護教諭は看護師のことを理解してくれている≫と思い、≪養護教諭に教えてもらう≫、≪養護教諭にコーディネートしてもらう≫状況が生じていた。今後、看護師が養護教諭の職務等に関する知識を得られる研修の機会、看護師と養護教諭と関わりを持てる体制、医療的ケアを要する子どもに関する、看護師、養護教諭、その他の学校教職員の役割を明確にして協働のあり方を共に考えることが必要であることが示唆された。
- 2010-10-29