中国の世論・ナショナリズムと国際協調 : 怒江・メコン川(瀾滄江)ダム開発をめぐって(<特集>中国アジア外交のダイナミズム)
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概要
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国内においてナショナリズムが高揚していながら,対外的について国際協調政策を採用することが,近年中国の対外行動の特徴の一つになっている。本稿は怒江・メコン川(瀾滄江)ダム開発をケースに,中国の国内世論,ナショナリズムと対外協調行動の関係解明を試みる。ナショナリズムの高揚のなかでの中国の対外行動は一概に断言できないものの,世論形成のメカニズムや環境が大きく変わらない限り,非伝統的安全保障分野において,二分する国内世論を背景に国際圧力が高まるとそれに反発する形でナショナリズムが高揚する一方,漸進的に国際協調を図るパターンを繰り返す可能性が十分にある。
- 2010-11-25
著者
関連論文
- 益尾知佐子著, 東京大学出版会, 『中国政治外交の転換点-改革開放と「独立自主の対外政策」』, 2010年3月刊, 237ページ, 税込6,510円
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- 毛里和子、増田弘監訳, 岩波書店, 『周恩来キッシンジャー機密会談録』, 2004年2月刊, 390ページ, 5,775円