2-17 ハニカムビームの耐力実験その2 : 偏心圧縮実験(第2室材料・構造)

概要

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1)目的:昨年度の研究により.曲げとせん断を受けるハニカムビームはフィーレンディールの略算法で耐力が推定でき安全な設計が可能であることが明らかになった、しかしながら関角部の応力集中、ウェブの応力分布の複雑さ、あるいは終局荷重時にウェブが捩れて大きな塑性変形が望めないこと等の問題点はある.本来ハニカムビームは曲げ抵抗の大きな梁として考えられたもので、すでにその特長を生かしたいくつかの使用例が見られる.日本の建築物の場合柱は軸力と共に地震力によって大きな曲げモーメントを受け、高層建物の下層階の柱を除けば曲げモーメントが支配的要素になることが多い.それ故配管時における便利さやコンクリートの充慎性等も考慮されて柱にも組立材が多く使用されている、このため本来の目的とは異なるが柱材としてハニカムビームが使用されるようになることも充分予測される.アーチ材として使用した時にも柱と同様曲げモーメントと共に軸圧縮力を受ける.この時問題になるのは断面の応力分布、ウェブの局部座屈および面外捩れ(横座屈に対するウェブの拘束等である、本報告はハニカムビームの偏心圧縮実験を行い軸圧縮力と曲げモーメントがある場合の設計指針を得ることを目的としている.2)試験体及加力方法:各試験体の形状及偏心量を1図に示す、試験体は全てヤハタハニカムビームのカタログから代表的なものを採択し長さ及偏心量を各々かえてある.H-300の中心圧縮では両端に球座を用いたが耐力に比して試験機容量が大であったので球座の効果は十分ではなかった、素材試験給は1表に示す.荷重は単調増させて破壊まで加えたがそれに先立って弾性範囲内で加力しワイヤストレンゲージの測定値を参考にしながら面外への偏心を除くようにした、しかしながら完全には避け得ず後述の如く荷重初期から面外の曲げを受けているものが多い、断面各部の歪度をワイヤストレンゲージで材中央及材軸方向の変位をダイヤルゲージで測定した、ほかに光弾性被膜法によるウェブ応力の測定も行なったが本報告では触れない.

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