衝撃縁圧縮による矩形板の挫屈に就て
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概要
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矩形板の一縁に作用する衝撃圧縮力が一定の限界値に逹すれば板には挫屈が起る。この場合の挫屈限界値は靜的なものとは異るものである事は容易に推察する事が出來る。又衝撃による板の挫屈波形も靜的のそれとは一般に同形でない事が経験上よく知られてゐる。衝撃が鋭くなる程それ等の相異が著しい様である。これは衝撃作用中に挫屈が起りその時の圧縮應力分布が板の衝撃作用方向に沿うて一様でない事が主なる原因である様に考へられる。衝撃員荷に対する材料の強度問題があるが本論ではこれには觸れない。そこで本論では最初に板の一縁に沿う一様な圧縮力が時間の経過に比例して増加し乍ら作用するときの板の撓み振動は擬調和型振動である事を示し,次に圧縮力が作用方向に一様でない場合に於ても振動の時間函数は斯様な型であるものと考へ,圧縮分布の型を假定して板の振動が無週期になるときの撓みの型,即ち挫屈波形を求めての場合の限界値及び板の曲げモーメント分布を調べた。
- 社団法人日本船舶海洋工学会の論文
- 1949-12-25