B-7-73 マルチドメインネットワークにおけるドメイン規模の実験的考察(B-7.情報ネットワーク,一般セッション)

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複数のドメイン(OSPFエリアやASなど)からなる大規模なGMPLSネットワークにおいてドメイン間パスを制御するため、PCE (Path Computation Element)の導入が提案されている。PCEを用いたパスの設定では、パスの要求に応じて、各ドメインのPCEが互いに連携し、ドメイン間の経路を計算する。そして、シグナリングにより、送信ノードから順に、経路に沿って各ノードが帯域を確保する。このようなシステムを全国規模のネットワークに展開することを考えると、運用管理の観点からパスの設定時間が重要な要素となる。パスの設定時間は、経路計算とシグナリングに要する時間の和である。PCEはドメイン間の経路をBRPCで計算する。各PCEの経路計算時間はドメインの境界ノードの数に対して線形的に増加するが、計算方法の工夫により、ドメインの境界ノードの数に対して定数時間で計算できる。また、シグナリングはパスの送信ノードから順に処理されるため、所要時間はパスのホップ数に比例し、ドメインに所属するノード数には依存しない。一方、あるホップ数のパスに着目した場合、所属するノード数の少ないドメインでネットワークが構成されていると、多くのドメインを通過し、ドメイン間経路の計算時間が増える可能性がある。また、PCEが経路計算に用いるトポロジ情報をルーティングプロトコルにより収集する場合、パスの設定において遅延が発生する。これは、各PCE・ノードにおいてトポロジ情報の同期処理が断続的に発生し、計算・通信資源への負荷が増大するためである。この同期処理はドメインごとに行われるため、ドメインに所属するノード数が増えると、各PCE・ノードヘの負荷も増大する。このように、パスの設定時間がドメイン規模に依存することが予測される。本稿では、ドメイン規模の変化がパスの設定時間に与える影響を実験的に評価する。ドメイン当たりの所属ノード数を変えてドメイン間パスの設定時間を測定し、ドメイン規模の変化に対して、経路計算時間の変化はほとんど無いこと、OSPF-TEの処理負荷からパスの設定時間の変化は1秒前後であるという結果を得た。
2010-03-02

B-7-73 マルチドメインネットワークにおけるドメイン規模の実験的考察(B-7.情報ネットワーク,一般セッション)

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