渦電流を用いた吊線の腐食劣化診断技術 : (その2) 3年間の自然暴露における腐食劣化挙動に基づく腐食量の評価方法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
光ファイバ通信ケーブル用吊線として用いられている亜鉛被覆鋼撚り線の定尺試験片を対象に,わが国で最も厳しい腐食環境にある沖縄宮古島地区で3年間に及ぶ大気中の自然暴露試験を行って,種々のレベルの腐食を付与した.試作した渦電流測定計器を用いて非接触で亜鉛の残存平均膜厚と鋼の残存平均断面積を測定し,架線の腐食劣化を非破壊で診断する方法について検討した.さらに,腐食した吊線のSEM観察やEPMA分析等を行い,実際の腐食挙動が渦電流特性に及ぼす影響を明らかにした.また,渦電流のX信号(V)と位相(度)を用いて評価することにより,亜鉛の残存膜厚と鋼の残存断面積を精度良く推定できる見通しを得た.
- 2010-01-14