C-1 農業経営の規模拡大と農業法人制度の確立(自由論題)
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概要
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近年、農業の担い手不足や耕作放棄地の増加など農業問題への対処のため、農業経営の規模拡大が求められている。農業経営の規模拡大によって、農業においても一般企業と同様に経営の視点から農業を営むことが必要とされる。よって、農業経営を経営学の視点から研究することが求められる。本報告では、日本における農業経営の規模拡大の必要性、日本の農業経営における法人化の促進、の2つを目的として農業法人制度を中心に論じる。具体的に、本報告では、(1)日本における農業経営の規模拡大の必要性、(2)日本における農業法人、(3)日本とアメリカにおける農業経営の国際比較、の3点を検討する。これらのことから、(1)農業経営の規模拡大は、農業経営の競争力強化と農業問題への対処という2点から重要であること、(2)農業経営の規模拡大について、今後は、規模拡大を抑制してきた耕作者主義から離れ、農地の効率的な利用と農業経営の法人化を促進すべきであること、(3)農業経営の規模拡大に伴って、農地に対する規制緩和が予想される。よって、農業を営む企業は、企業独自に、農地というかけがえのない資源の保全、効率的な農地の利用、に対して取り組むべきであろうという結論を得た。
- 2010-06-25