成人期の知的障害者とその親の関係性を視野に入れた支援のあり方 : 「全日本手をつなぐ育成会」における「自己変革」の考察をとおして
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概要
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わが国においては成人期の障害者の地域生活を支える公的施策が脆弱だったため,親が制度変革の要求や社会福祉的な活動の実践を行ってきた.本研究は,こうした社会運動のなかから,知的障害者の親子関係を視野に入れた支援のあり方についての示唆を得ようとするものである.本稿ではまず成人期の知的障害者の親子関係がはらむ問題を指摘し,親による社会運動のひとつ「全日本手をつなぐ育成会」における「自己変革」の分析を通して,親子関係を変容させるプロセスを考察する.さらに,親による小規模作業所づくりをはじめとした活動が,「親亡き後」の問題を解決するには至らなかったことを述べ,最後に,障害者本人が主体的な存在であるということに周りの人が気づけるような支援が必要であることを結論として述べる.
- 2009-11-30
著者
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