店舗環境が消費者の気分・イメージ及び行動意図に及ぼす影響に関する研究 : 台北・東京両地の百貨店業種における消費者体験差異についての比較
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概要
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本研究は台湾と日本の両国における1970年代生まれの消費者を研究対象とし、両国の消費行動にみられる差異について比較する。本研究の結果は以下のようにまとめられる。(1)台湾と日本で、店舗環境要素が消費者の購買気分に与える影響の重要な要素である。(2)台湾の消費者が感じる楽しさは、消費者のとどまる意図、来店意図及び口コミ意図によって影響を受け、日本の消費者が感じる楽しさは,とどまる意図と来店意図によって影響を受けるが、口コミ意図には影響を受けない。(3)台湾の消費者は、数量性イメージは気分に影響されず、鮮烈性イメージに対してのみ楽しさ気分が影響し、消費者の楽しさ気分が高まれば高まるほど、頭に浮かぶ心理状況、考えがはっきりと深くなる。一方日本では、「注目」を通し、数量性イメージ及び鮮烈性イメージが影響されるので、感情が動くときに、比較的その頭の中のイメージに影響されやすい。(4)行動意図に対するイメージの影響:台湾の消費者のリアル性イメージは消費者の行動意図に影響するが、数量性イメージは行動意図に影響しない。一方日本では、リアル性イメージ及び数量性イメージが来店意図と口コミ意図にのみ影響し、とどまる意図と購買意図には影響しない。
- 2010-04-30