On a New Subspecies of the Purple Emperor, Apatura iris (Lepidoptera: Nymphalidae), from the Republic of Korea
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1920年前後から主として韓半島北部において採集されたチョウセンコムラサキ(Apatura iris)は亜種amurensis STICHELに属するとされたが,1930年代以降,翅表に白斑・白帯を有する雌(amurensisにあっては黄褐乃至黄色の斑紋)が北部,次いで中・南部で採集されたことにより,故石宙明(D.M.SEOK)氏は黄色系斑紋の雌をf.amurensis,白色斑紋の雌をf.irisとし,亜種amurensisの有効性を事実上否定した.然し,雄についての考究はなく,この説は必ずしも一般の承認を得るに至らなかった(LE MOULT 1950等).筆者等は近年,半島中部の山岳地帯より多数の雄及び少数の雌を採集し,原亜種及び北部産の標本と比較を試みた.その結果,amurensisは,雌翅表の明色斑紋の色相が変化に富むが一往亜種名として有効であるとの結論に達した.而して,中・南部地方産のものは雌雄ともに大型,かつ翅の外縁部,特に後翅においてamurensis及び原亜種との間に差が認められるため,それらを新亜種(Apaturairis peninsularis LEE et TAKAKURA)として記載した.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1981-02-20