Notes on the Genus Chandata, with Descriptions of Three New Species from Nepal and Taiwan (Lepidoptera: Noctuidae)
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概要
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1882年にインド北部ダージリンから新属新種として記載されたChandata partita MOOREは,その後詳しく調べられないまま,属EuplexiaやTracheaなどに置かれたりしたが,1979年秋の国立科学博物館ネパール遠征隊が得た2♂と,これに近縁の新種多数を調査したところ,属Chandataが一つの自然群であること,並びにこれまで属Euplexiaのもとに扱われてきたE.bella(BUTLER)コゴマヨトウや台湾のE.aglaja KISHIDA et YOSHIMOTOが正しくは属Chandataに置かれるべきものであることがわかった.更に,1963年の日本鱗翅学会ネパール遠征隊が持ち帰ったコゴマヨトウの近縁種,及び台湾のコゴマヨトウ並びに新たに♂個体を加えたE.aglajaを含めてこの群を調査した結果,この属は次の通り3新種を含む6種に分類されることがわかった.1.Chandata partita MOORE, 1882〔シッキム・ネパール〕.2.C.c-nigrum YOSHIMOTO, sp. nov.〔ネパール〕.3.C.aglaja (KISHIDA et YOSHIMOTO, 1978), comb. nov.〔台湾〕.4.C.tridentata YOSHIMOTO, sp. nov.〔ネパール〕.5.C.taiwana YOSHIMOTO, sp. nov.〔台湾〕.6.C.bella (BUTLER, 1881), comb. nov.〔日本・樺太・ウズリー〕.この属は,雌雄交尾器の形状や雄触角の構造から,さらに2つのグループに分けることが可能であり,それぞれpartitaグループ(partitaとc-nigrumの2種)とbellaグループ(残り4種)とした.ただし,後者の内,外観,交尾器の形状とも類似する3種,bella, taiwana, tridentada,は互いに異所的な分布を示すので,亜種の問題も含めて更に検討が必要である.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1982-03-25
著者
関連論文
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