スウェーデンの労使関係研究に対する一考察 : 何が問題なのか?
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概要
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本稿の目的は、これまでのスウェーデンの労使関係に関する研究の問題点を明らかにすることである。これまでのスウェーデンの労使関係研究は、賃金交渉形態とその推移を関心の中心としてしまっており、その結果、スウェーデンの労使関係のリアルな姿を捉えられていないと言える。なぜ、先行研究は、そうした物足りなさを抱えたままなのか。理由は、先行研究が、組織を分析するために必要な確固たる分析枠組みを持っていないからである。そこで、本稿では、今後のスウェーデンの労使関係研究をより豊かで実りあるものにするためには、労使関係論的視点に基づいて、個々の労働者の賃金がどのような組織のルールによって決定しているのかを明らかにする必要があることを主張している。
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