高次脳機能障害者家族の介護負担に関する諸相 : 社会的行動障害の影響についての量的検討
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概要
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本研究は,高次脳機能障害者家族の介護負担を客観的にとらえるために,主観的介護負担感,うつ,精神健康など標準的尺度を用いて明らかにし,高次脳機能障害者家族の介護負担に関する諸相を示した.対象は,各都道府県における支援拠点機関15か所の支援コーディネーターが面接調査した180人の高次脳機能障害者家族である.介護負担の総量としては,認知症高齢者家族とは近似し,要介護高齢者家族に対しては30〜60%ほど大きかった.また,うつ傾向が認められる家族は56.7%存在し,介護負担感の増大,精神健康の低下との関連が認められた.その要因として,当事者の社会的行動障害が大きく影響していることが定量的に実証された.家族のうつの早期発見,重度化の予防には,定期的な介護負担感の測定が重要であることを示唆した.
- 2010-05-31
著者
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