諷刺の笑いとその応答 : 不敬罪を軸に I
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概要
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戦前の日本には不敬罪というものがあり、国政を諷刺したり、嘲笑する行為にはしばしばこの不敬罪が絡んできた。本来の不敬罪は皇室に対し、その名誉や尊厳を傷つけることを対象とするものであるが、日本の特異性により、その適用範囲は大きく広げられたのである。諷刺の笑いを向けられた側が、どういう風にその諷刺を受けとめ、その応答として何を考えどう動いたか、明治の不敬罪が成立する以前から昭和の大東亜戦争終結まで、国政諷刺・国政嘲笑の個々のケースを順に取り上げ、笑いの受け取り側の反応を記述する。
- 2010-07-10