読書教育に対する学校図書館および司書教師の役割 : 韓国の高校生の意識調査
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概要
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韓国の学校図書館における読書教育の現状を把握するために,高校の生徒を対象にして質問紙調査を行った。調査対象は司書教師が配置されている6校の高校の生徒369人である。質問紙調査の結果を補足するために,6校の図書館内の生徒の動きを観察して記録し,司書教師へのインタビューも行った。主な結果は,1)読書は関心事を解決するための情報源として有効であると認識している,2)読書の主な理由は楽しみのためであり,読書が好きではあるが社会的な要因により本をあまり読めない状況に置かれている,3)学校図書館を利用する目的や学校図書館のイメージは本の貸し出しや読書であり,楽しみや休憩である,4)司書教師が学校図書館で行う読書教育に対して,直接的な方法で深層的なレベルまでの教育を求めている,の4点である。生徒の関心事を把握し,本を楽しめることを念頭に置いた,直接的で深層的な読書教育のプログラムを開発する必要がある。
- 2010-06-30