老年者への対話志向性尺度の妥当性と信頼性の検討
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概要
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目的:本研究は,老年者に対する対話志向性尺度の妥当性と信頼性を検討することである.方法:前研究のデータにより,4因子15項目の尺度モデルを同定し,構成概念妥当性,信頼性を検討した.また,別の調査協力者に6つの尺度を実施し,併存的妥当性を検討した.結果と考察:対話志向性の潜在変数に対するパス係数は,第1因子「かかわりへの戸惑い」0.84,第2因子「かかわりへの懸念」0.54,第3因子「かかわりへの偏見」0.37,第4因子「かかわりの困難さ」0.74であった.対話志向性尺度モデルの適合度指標は,GFI=0.952,AGFI=0.933であり,因子間の識別も妥当で,構成概念妥当性は確かめられた.折半法では,相関係数はρ=0.74(p<0.001),α係数は,各因子では0.67から0.76と,内部一貫性は高い.GP分析では,上位群-下位群のすべての項目で平均得点の差があり,信頼性は確かめられた.対話志向性尺度は,アサーティブマインドスケール,共感的理解尺度との間で負の相関を示した.因子間では,第2因子が「目上への不安」(r=0.73,p<0.01)因子と部分的に併存的妥当性を確かめた.また,各因子との特異的な相関が得られ,因子の特徴と独立性を立証することができた.
- 2010-05-15
著者
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