教会と国家の間に生きる女性たち : 現代中国農村社会におけるカトリック修道女の事例から
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概要
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本稿は現代中国農村におけるカトリック修道女の宗教実践と社会関係に注目し、ジェンダーをはじめとする経済状況、地域、階級など複数の要素が絡み合うキリスト教の現状と役割を考察する。その際、西洋教会と中国政府という中国教会の外部にあって影響力をもつ宗教ならびに政治機関と修道女との関係、および教会内部における神父と修道女との関係について分析する。さらに、キリスト教と中国社会のジェンダー・システムの相互作用が修道女のジェンダー・アイデンティティと宗教実践に影響を与えていることを明らかにする。教会におけるジェンダー関係はさまざまな社会関係において不断に交渉され、再構築されているのである。
- 「宗教と社会」学会の論文
- 2003-06-14