本多日生の統一的日蓮主義運動 : とくに1910〜1920年代の社会教化活動を中心に
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近代日本の法華・日蓮系の仏教運動を担うた「日蓮主義者」の一人、顕本法華宗(日蓮宗の一宗派)の本多日生(1867-1931)の研究はきわめて少こない。本多日生は、第二次世界大戦前の日本社会において、国柱会の田中智学(1861-1939)と並んで活発な「日蓮主義運動」を展開し、知識人や軍人・政治家・教育者・資本家を中心とする社会層に広範な影響力を誇った。本論考は、この日生の運動を事例として、近代日本の宗教運動の社会学的分析を行なう。とくに日生の運動において重要な位置を占めていた1910〜1920年代の社会教化活動に焦点を当て、その活動の意味を当時の歴史的・社会的文脈に即して検討することで、日生の「日蓮主義運動」の運動論的特質の一端を析出したい。また日生の「日蓮主義」は、社会思想としての性格をもっており、社会に対する宗教の応答(あるいは宗教の社会性)の検討が、本論考のもう一つのテーマである。
- 「宗教と社会」学会の論文
- 1996-06-15
著者
関連論文
- リプライ(近代日本の概念の生成と変容,テーマセッション3,2004年度学術大会・テーマセッション記録)
- パネルの趣旨(日本における「科学と宗教」の対話の意味を問い直す,テーマセッション3,2008年度学術大会・テーマセッション記録)
- 報告3.仏教の平和運動 : 「平和」認識のポリティクス(仏教ルネッサンスの向こう側-ラディカルな現代仏教批判-,テーマセッション4,2007年度学術大会・テーマセッション記録)
- 櫻井義秀著, 『「カルト」を問い直す-信教の自由というリスク-』, 中央公論新社(中公新書ラクレ), 2006年1月刊, 新書判, 286頁, 780円+税(書評とリプライ)
- 書評とリプライ 櫻井義秀著『「カルト」を問い直す--信教の自由というリスク』
- 報告4.1930年代における「新興仏教」概念の表象をめぐって(近代日本の概念の生成と変容,テーマセッション3,2004年度学術大会・テーマセッション記録)
- 中野毅著, 『戦後日本の宗教と政治』, 大明堂, 2003年3月刊, A5判, 266頁, 3,200円+税
- 書評 中野毅著『戦後日本の宗教と政治』〔含 評者・大谷栄一氏へのレスポンス〕
- 磯前順一・深澤英隆編, 『近代日本における知識人と宗教-姉崎正治の軌跡-』, 東京堂出版, 2002年3月刊, A5判, 428頁, 12,000円+税
- 書評 磯前順一・深澤英隆編『近代日本における知識人と宗教--姉崎正治の軌跡』〔含 書評へのリプライと補遺〕
- 2.20世紀日本の宗教研究の再検討 : 『現代世界の宗教性/霊性』研究の射程(II.理論提起編,現代世界の宗教性/霊性,ワークショップ(2),1999年度ワークショップ記録)
- 本多日生の統一的日蓮主義運動 : とくに1910〜1920年代の社会教化活動を中心に