香港および東南アジアのカバナミシャク族の新種と分類学的知見
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概要
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最近Holloway(1997)によってボルネオのカバナミシャク族が検討され,大属Chloroclystisがいくつかの属に分離された.しかしながら,ボルネオ以外のアジア地域の本族についてはまだ十分な検討がなされていない.本報では香港を中心とした東南アジア地域の本族についての知見を報告した.Sigilliclystis gen.n.模式種:Chloroclystis insigillata Walker(オーストラリア,ノーフォーク島)ほかにencteta(Prout)(フィジー),lunifera(Holloway)(ニューカレドニア)と,次の新種が含まれる.Sigilliclystis kendricki sp.n.(香港)Prout(1958)によってChloroclystis infusata Walker(Holloway(1997)によってAxinoptera属に移された)の亜種として記載された次の3種と,台湾のC.subrobusta(Inoue)をBosara属に移し,あわせてスラウェシ産の1新種を記載した.Bosara errabunda(Prout)(台湾,香港,海南島)Bosara albitornalis(Prout)(スリランカ,南インド)Bosara exortiva(Prout)(ニューギニア)Bosara subrobusta(Inoue)(台湾,香港)Bosara janae sp.n.(スラウェシ)日本から記載されたGymnoscelis subpumilata Inoue,ホソバチビナミシャクをSpiralsigna属に移し,香港産の近縁の1新種を記載した.Spiralsigna subpumilata(Inoue)(琉球)Spiralsigna gloriae sp.n.(香港)インド北部から台湾,日本にまで分布していると考えられていたAxinoptera subcostalis Hampsonは,スリランカに固有の種で,他地域のものは次の新種に属する.Axinoptera anticostalis sp.n.アトシロモンカバナミシャク(インド北部,ブータン,香港,中国南部,台湾,日本)香港のEupithecia属は従来3種しか知られていなかったが,次の1新種を記載した.Eupithecia sekkongensis sp.n.(香港)
- 1999-06-30