海外企業進出と管理会計 : 実践的アプローチ(<特集>第2回全国大会統一論題「海外進出企業の管理会計上の諸問題」)
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概要
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1.海外企業進出において管理会計の課題は何かを実践的に考える場合次のステップが必要である.(1)海外企業進出の課題を明らかにする(2)管理会計の機能と特色を再認識する(3)(1)と(2)より海外企業進出における管理会計の具体的課題をクローズアップする2.海外企業進出における管理会計の具体的課題は次のとおりである.(1)海外関係会社の組織上の位置付けと本社の立場からの管理体制(2)海外関係会社の業績計算(3)海外関係会社の業績評価(4)海外関係会社から本社へのレポーティングシステム(5)リスクへの対応(為替リスク,税金リスク)特に詳細説明を要するのは(1),(2)及び(3)である.3.海外関係会社の組織上の位置付けと本社の立場からの管理体制(1)組織上の位置付けとしてはおおむね5つのパターンがある(2)海外関係会社ごとに主管担当役員と主管部を決めるのが有効である4.海外関係会社の業績計算と業績評価(1)業績計算は業績評価のために必要であるが両者は同じものではない(2)業績には単独業績と連結業績がある(3)業績評価は多元的構造を持っており,評価対象と評価のフェーズをマトリックス構造で理解する必要がある(4)定型化しなければならないのは予算統制の締めくくりとして行なわれる予算対比による評価であり,これは人事考課と報奨につながる
- 日本管理会計学会の論文
- 1993-07-25