FRP艇の船底外板最大応力と衝撃水圧について
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概要
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高速型FRP艇の船底構造は,サグモーメントを受けるロンジシステム構造である。船底外板強度設計の対象としては,衝撃水圧と水中の外板パネルの短辺方向の最大応力が考えられる。そこで本論文は,これらの算定法についてのべる。処で水圧や最大応力を実際に計測しようとしても,計測部が水中にあるのみならず,最大値の計測は僅かの計測点だけでは仲々難しい。しかし,算定法の合理性確認のために2種の実験を行い,水圧と船首衝撃加速度(航走時),及び船内の船底パネルの幅中央ひずみを計測し,これらの計算値を互いに比較することにより,合理的な設計チャートを作ることができた。得られた算定法とは以下にのべるとおりである。(1)外板パネルの直交異方性平板たわみ曲線を梁のたわみ曲線で代用し,船内側のパネル幅中央応力σ_Aを,Marchと橋本の提案による最大曲げ応力の半分と,中立軸の伸縮による膜応力の和とする仮定の基に,(2)σ_Aから設計水圧P_dを求め,さらに(3)P_dと最大応力σ_<max>との関係を算出する。以上のごとき手順に沿えば,σ_Aと船首衝撃加速度A_Fを用いることにより,設計水圧P_dとσ_<max>,また衝撃水圧Pを求めることができる。なお上記算定法の検証のために実施した実験とは(1)FRP平板を水面に水平に落す試験と(2)FRP艇の洋上航走試験とであった。
- 1990-03-15
著者
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