舶用潤滑油の研究
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概要
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タービン油及びベヤリング油の使用限界を船内において簡単に推定する方法を見出すことを目的として外油,内油6種のタービン油及び7種のベヤリング油を人工的に酸化変質せしめ,各酸化過程における物理化学的性状の変化とブロツターテストについて詳細な試験を行った結果次の結論を得た。(1)タービン油,ベヤリング油共に酸化せしめた場合酸価・粘度・及び残溜炭素分が増加しかつ短波長側における光の透光度が著しく減少する。(2)酸化油のブロツターテストの結果は酸価及び残溜炭素分との間に高い相関関係がある。(3)従つてブロツターテストは潤滑油の酸化変質状態を知る方法としては従来の酸価・残溜炭素等の測定に代つて使用限界を充分把握出来るので,船内試験法として又潤滑油管理上極めて簡易且有効な手段であると考えられる。
- 社団法人日本船舶海洋工学会の論文
- 1959-08-25