MPO-ANCA,抗GBM抗体,抗核抗体陽性のRPGNの経過中にTTPを合併し,血漿交換が有効であった1例(<特集>心疾患とアフェレシス)
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概要
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症例は67歳女性で,2008年9月より微熱や倦怠感を自覚して,10月に当院を受診した.急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の診断にて入院となり,血液透析を開始したが,後にMPO-ANCA89.7U/ml,抗糸球体基底膜抗体(抗GBM抗体)30EU,抗核抗体陽性(320倍)が判明した.状態不良のために腎生検は施行できなかったが,これらによるRPGNと考えてステロイドパルス療法を施行した.しかし10月下旬になり,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を合併して,徐々に血小板減少したために,11月初旬にFFPを置換液とした単純血漿交換を計3回施行した.40,000μl程度にまで減少した血小板も170,000/μl前後にまで回復し,10分以上であった出血時間も2分にまで改善した.維持透析は免れなかったが,各種抗体価も全て測定感度以下に減少した.出血傾向を含めて全身状態は著明に改善傾向であった.
- 2010-05-31
著者
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