Empedobacter brevis感染の関与が疑われたアナフィラクトイド紫斑の1例
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概要
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症例は83歳女性.2005年11月末より両下腿および右足に紫斑が出現.近医受診するも軽快せず,水疱も出現したため名古屋市立緑市民病院皮膚科受診.初診時両下肢の多数の紫斑と,右下腿下部から右足の腫脹,水疱,びらんを伴う紅色局面を認めた.病理組織学的には真皮浅層の血管周囲に好中球の浸潤と核破砕像,フィブリンの析出,出血あり.また右足創部からの培養でEmpedobacter brevisのみが検出された.この菌株は塩酸ミノサイクリン感受性であったが,その内服開始後に右足の腫脹が軽快,紫斑の新生もなくなったことから,本症例においてEmpedobacter brevis感染がアナフィラクトイド紫斑発症の誘因となったか,少なくとも同症の経過に関与していた可能性が考えられた.
- 2010-05-30
著者
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