他者との関係を意識した学習活動 : 「体験学習」を取り入れた会話クラスの実践報告
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概要
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日本語の中・上級の会話教室活動には、自己表示の力を高めようとするものが多いが、実社会では他者との関わり合いの中で意見や関係の調整が求められる場面が多々ある。そこで、他者と社会的な関係を築くための日本語学習を目標とし、一方的な主張に終始するのではなく、グループで意見を調整しまとめる討論活動を試みた。特徴的な点は、学習者に様々な気づきを促す「体験学習」の手法を取り入れたことである。具体的には討論の間、学習者に自己とグループを観察し、自分自身とメンバーのものの考え方やコミュニケーションのとり方等に意識を向けさせる方法である。そして、それらについて書き留める振り返りの時間を持った結果、学習者が個々人の価値観の違いや感情の動き、主張のしかたなどに気づく機会を持っていたことが明らかになった。本稿は、その活動実践報告である。
- 2008-07-30