複文の従属度に関する考察 : 主節のモダリティを中心にして
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概要
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本研究は、述語の連用形や接続助詞で結ばれた二つの節を持つ接続節の複文を、従属節の主節に対する依存の程度(従属度)によって分類した。その際、主節末のモダリティのスコープを従属度を測る指標とした。対象とした接続節の複文は、南(1974)で取りあげられたものを主とし、必要な場合は下位分類を行った。本稿では、条件節を例にモダリティスコープの判定方法等を述べた。その結果、複文は三つに分類され、南(1974)の結果との比較で、大まかな部分において従属度の判定が一致していることがわかった。また本稿では、従属度のスケール上に並んだ各接続節の意味のまとまりを指摘し、この意味のまとまりが存在する要因を複文の機能的・意味的な側面に求め説明を試みた。ここから、接続辞が形態的に同一でも、実現する節の関係的意味が違えば従属度が異なったものになる可能性があることも指摘した。
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