ヒトa 1 鎖I 型コラーゲン遺伝子の転写調節─プロモーター領域の欠失解析と転写増強領域のDNA結合因子の解析─
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概要
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我々はヒトa 1鎖I 型コラーゲン遺伝子(COL1A1)プロモーター領域の欠失解析を施行し,転写増強領域に対してDNA結合因子の解析を行った. ルシフェラーゼアッセイをヒト真皮由来線維芽細胞とヒトCOL1A1プロモーターの−2.3キロ塩基対(bp)から+42 bp をルシフェラーゼ遺伝子に融合したDNA を基本とし,COL1A1プロモーターを上流側より徐々に欠失させた変異体を用いて行った.その結果,−402 bp までの欠失ではほぼ同レベルであった活性が−332 bpまでの欠失で著しく低下し,この間に転写増強領域があると考えられた.−402 bp から−332bpまでのDNA 断片を放射性ラベルし,線維芽細胞の核抽出液を用いてゲルシフトアッセイを行ったところ蛋白の結合を示唆するバンドが認められた.置換変異を加えたDNA 断片による競合アッセイにより蛋白は−386 bp〜−371 bpの領域に結合することが判明.ルシフェラーゼアッセイで,その部に置換変異を加えたコンストラクトでは活性の減少がみられ,同領域が転写増強に関与している可能性が示唆された.
- 2009-03-25
著者
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