奈良県在住未婚者の結婚に対する意欲 : 県少子化実態調査の結果から
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概要
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奈良県子ども家庭局少子化対策室が実施した奈良県少子化実態調査の独身調査データを用いて,奈良県在住の未婚者について,その結婚に対する意欲はどのような要因と関連しているのか,重回帰分析を実施した。使用した変数は,年齢,学歴,現在の就業状況,親との同居/別居,結婚することや独身でいることに利点を感じているか,家族や子どもに関する意識である。男性においては,年齢以外の要因の影響が大きいこと,結婚や出産,子育てが大変だと聞くことが結婚意欲に対してマイナスの効果を与えることなどがわかった。女性の場合は,高学歴の人の方が結婚意欲が高くなること,就業形態ではなく,働いていることが結婚意欲を左右していること,保守的な家族観が強い人,子どもがいた方がよいという価値観を持っている方が,結婚意欲が高くなることなどが明らかになった。また,性別と関わりなく,親と同居しているかどうか,独身生活に利点を見いだしているかどうかは,他の要因をコントロールすると結婚意欲との関連はないことがわかった。
- 2010-01-31