幼児の立幅跳における跳躍距離調節について
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概要
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出力量の調節能力は動作の巧みさの観点から,重要な要因であると考えられる.幼児の立幅跳における,最大以下の距離の跳躍距離調節について,最大跳躍距離の半分という教示による跳躍と3段階の目標距離へのねらい跳びを行う場合について検討した.「半分」の教示による跳躍では,跳躍距離に最大で約50%の個人差があり,「半分」の言語教示による距離の判断は個人差が大きいことが示された.最大跳躍距離の25%,50%,75%の3段階を目標距離とするねらい跳びを行った場合,目標距離との誤差(AbsE)の平均値は男児約3%,女児約4%で,正確性は男児の方が有意に高かった.動作様式に性差が見られないことから,身体活動量の多い男児の方が,日常の遊びの中で,発揮筋力の出力量を調節する学習機会を多く得ているのではないかと推測された.跳躍距離と準備動作における膝関節最大屈曲時の膝関節角度には有意な相関関係があり,跳躍距離の調節は,膝関節角度を変化させることによって行われていることが示唆された.また,膝関節角度は,最大屈曲時を100%として比例的に変化させていることが示唆された.また、ひざ関節角度は,最大屈折時を100%として比例的に変化させていることが示唆された.
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