宮崎県での子牛価格の形成要因に関する研究

概要

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本稿では、宮崎産の子牛価格がどのような要因で決定されてきたのかを記述統計や聞き取り調査を通じて考察している。その結果、第一に、福桜あるいは隆桜の血統をもつ母牛に、安平の精子を用い、子牛を生産させていること（血統要因）、第二に、体積均衡の体型の子牛であり、病気をさせずに体重を増やしていること（体重要因）などの要因が重要であることが明らかにされている。またこれらのことを統計的に検証するために、「宮崎県児湯郡市畜産農業協同組合連合会市、平成21年1月期子牛セリ市」のデータを使用し、回帰分析を行っている。その結果、子牛1頭当たりの価格を従属変数とした場合、および子牛1Kg当たりの価格を従属変数とした場合ともに、1日当たりの体重の増加や父牛の血統については正の効果、生産時母牛の日令については負の効果があることが統計的に明らかにされている。更に、平均以上の価格で売却されたかどうかを子牛の性別で考察した結果、雌子牛より去勢子牛のほうが高い傾向があることも統計的に明らかにされている。
2009-12-15