北東アジアのエネルギー・環境問題-日本とアメリカの役割
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概要
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エネルギー需要が増加の一途をたどる北東アジア地域にとって、エネルギー安全保障は喫緊の課題となっている。1990年代より、日本や中国は新たなエネルギー調達先としてロシアの資源に期待を寄せ、同国政府もまた、アジア太平洋地域へのエネルギー輸出を推進する政策を打ち出してきた。しかし今のところ、期待されたほどの成果は得られていない。 その理由として一般的に挙げられるのは、北東アジア諸国間の相互不信、歴史問題、領土問題などの存在である。また、対ウクライナに見られるようなロシアの資源外交も、同国のエネルギー供給者としての信頼を損なっている。しかし、非効率なエネルギー消費システムが、ロシアのエネルギー輸出能力を低下させている点も、注目されるべきである。