相談相手による育児不安の違い
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概要
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近年、育児不安が増加していると言われている。本研究では、その要因として、相談相手がおらず母親が孤立していることが挙げられている点に注目し、母親は育児に対してどのような不安を感じていたのか、相談相手はいたのか、相談相手による不安の違いはあるのかを検討した。保育者を目指す学生の保護者に家庭状況、相談相手、育児不安、夫の育児参加を質問紙により尋ねた。その結果、相談相手による育児不安の違いはさほどみられず、ほとんどの母親が子育てに喜びを感じているという傾向が示された。また、相談相手については、身近にいて、悩みを共有できる人に相談しているという傾向がみられた。しかし、夫の育児参加については不満を感じているという傾向がみられた。相談内容については成長・発達についての相談、病気の対応、育児方法などの相談が多く、社会的背景や育てにくい子どもの増加が要因としてみられた。