山梨県の方言に関する一考察 : 日本語支援・教育の視点から
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概要
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本稿は、山梨県に在住する日本語を母語としない日本語を学んでいる人々(以下日本語学習者と呼ぶ)にとって、山梨県の方言を学習することが山梨県在住の日本語母語話者との円滑なコミュニケーションを取るために役に立つかどうかを探ることを目的としている。アンケート調査の結果、山梨県に住む日本語母語話者の間では、家庭や職場を問わずかなり方言を使っていると考えていること、方言を積極的に残していきたいと望んでいる人が多いことが明らかになった。また、先行研究により使用頻度が高いとされた山梨県の方言の31 語を取り上げ、山梨県の日本語母語話者の間でそれらが理解語であるか、使用語であるかを明らかにした。 それらの結果を踏まえて3人の日本語学習者にインタビューしたところ、山梨県に定住する日本語学習者に山梨県の方言を提示することは、日本語学習者の希望でもあり、学習の効果が期待できることが明らかになった。
- 2009-03-27