教員管理と学習指導要領
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概要
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今回の学習指導要領の改訂は,「改悪教育基本法を頂点とする教育の具体化」を主要な目的としている.障害児教育には,教育内容・実践の画一的な強要・統制がしにくい独自の課題が存在してきた.それは一方で普通教育(普遍的教育)から分離された「特殊教育」の動向であり,他方で多様な障害児の実態に応じた自由で創造的な教育実践の展開である.これまでこれら障害児教育の独自性と学習指導要領との折り合いをつける一つのツールとして「弾力的な扱い」が位置づけられてきた.しかし,この間の障害児教育に対する攻撃は,このような枠組みを越えて,教育の条理や教職員・父母の合意・納得などを考慮しない,一方的な新自由主義的教育改革による障害児教育の根本的転換とも呼ぶべき姿として広がっている.学校管理,教職員管理,教育内容管理の実態をリアルに見ながら,子どもたちを中心におく学校づくり,教育課程づくりをすすめる私たちの展望について考えてみたい.
著者
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