Philippe Pinelの思想再考
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概要
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フランス革命時代に活躍した精神科医であるPhilippe Pinelは、哲学をはじめとするさまざまな学問に親しみ、勤勉で実直な人物であった。彼は精力的に研究に勤しみ、精神医療改革に惜しみない努力を重ねた。彼が残した功績には、この時代に浸透した社会思想に影響されたPinel自身の考え方が大きく反映されている。Pinelの思想に影響していたと考えられるのは、RousseauやCondillacの哲学的思想である。それらの影響は、「経験」することを重視し、精神医療施設内の「秩序」を維持することに努めることを自らの仕事として課したところで窺い知ることができる。本稿では、Pinelが残してきた功績とRousseauやCondillacの哲学的思想との関連を示し、Pinelがどのような考えに基づいて行動してきたのかを考察した。そして、現代においても精神医療従事者が受け継ぐべき点を示唆した。
- 新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部の論文
- 2005-03-10