「造形」精神と身体と物質の交流から生まれるもの : 表出・表現とは何か 空間とどう関わるか(人文・社会科学系)
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概要
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本論文では、淑徳短期大学社会福祉学科児童福祉コースの授業での実践について考察している。具体的な授業の内容は以下のとおりである。 1.キャベツの中に入ってみる 2.身体の器 3.古新聞紙で動物をつくる 4.粘土で友人をつくる 5.手から生まれ出るかたち 6.大きな花の絵、お花畑が出現する 7.私は○○になる、○○の中の私 8.等身大の私この実践研究の目的は、それぞれの造形活動の中で制作者の「精神と身体と物質の交流」を観察すること、そして「そこから生まれるもの」を検証することである。その検証の結果、次の2つのことに造形の可能性を見いだした。ひとつには、制作者と物質が対等な関係で対峙して「精神と身体と物質の交流」を行う時、「そこから生まれるものは、作者が始めに実現したいと思っていたものを遥かに超えてしまっていることがある」こと。2つには、私たちのまわりに満ちている空間を認識し、造形を通して空間と関わることを考えるなら、「造形活動は、永遠の時間、空間に触れていく可能性を秘めているものである」こと。
- 2010-02-25