陸上自衛隊とシビリアン・コントロール
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概要
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冷戦期の防衛庁長官や内局の防衛政策に対するスタンスは,自衛隊をいかに抑制するかという消極的統制の要素が強かった。しかし,冷戦の終結に伴い,自衛隊の役割に対するニーズが高まることによって,政治家の防衛政策への関与が増加し,自衛隊を海外派遣や有事対処に積極的に活用しようとする積極的統制が顕著になった。内局の官僚も生え抜き組が主流となることによって,制服組との組織的利害の一致が進むこととなった。こうした1990年代以降の安全保障環境の変化と政治家の関与,防衛庁内の内幕一体化がシビリアン・コントロールを変質させることとなったのである。