心理的アプローチとして「美徳・教育プログラムの方法」(Virtues Approach)を取り入れた「マタニティークラス」の編成とその効果について
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概要
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育児不安は子どもを虐待するリスクをはらんでおり,また,子育ての質は次世代へと伝達されやすいことから,妊娠中から集団を対象とした心理的なサポートが重要である。これまでの研究から母親の育児不安と自己効力感,育児の肯定感と夫婦関係,産後うつ病と自尊感情などの関連性が明らかになっている。そこで,本研究の目的は,妊娠中から心理的アプローチを取り入れたマタニティークラスを編成し,その効果を検証することである。介入群は従来の保健指導に加えて美徳・教育プログラムの方法を取り入れた心理的アプローチを,対照群には従来の保健指導のみを取り入れたマタニティークラスを編成し,その効果を夫婦関係満足・自尊感情・特性的自己効力感の3尺度で判定した。結果は,介入群においてクラス受講前よりも受講後のほうが自尊感情・特性的自己効力感の尺度得点が有意に高くなった。しかし,対照群では,3尺度いずれもクラス受講前後において有意な差はみられなかった。結果から,Virtues Approachを取り入れたマタニティークラスは,母親の心理的アプローチとして有効であると考えられた。
著者
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