化学物理実験の教材としての導電性高分子 : ポリアニリンのエレクトロクロミズム
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概要
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導電性高分子の一つのポリアニリン(PAn)はエレクトロクロミズムを示すことが知られている。すなわち外部電圧をかけて酸化状態にすると緑色に着色し,逆バイアス電圧をかけて還元状態にするとほぼ脱色する。このPAnのエレクトロクロミズムを化学物理実験の教材として適用できるかどうかについて検討した。PAnは透明電極表面上に電解重合法(定電位電解)により容易に作製できた。得られたPAnの色調変化(緑色一無色)は明瞭であり,学生に十分視覚的インパクトを与えた。色調変化の電流および吸光度の応答を測定した結果,色調変化のスイッチング時間は約50msであった。着色時と脱色時の吸収スペクトルを測定し,PAnのバンド構造についての論議も交えた。
- 日本物理教育学会の論文
- 1989-11-30
著者
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