電磁誘導法則の科学史的検討
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概要
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電磁誘導の法則の磁束切断則はファラデーに由来し,磁束変化則はマクスウェルに由来する.後者は前者の閉回路における等価表現として導入され,電磁場の方程式へと発展させられた.相互誘導への適用は,それぞれの法則の性格の差が端的に現われる例である.2つの法則の並存によって電磁誘導現象を扱う場合,一般に,磁束は磁石と独立の存在で,磁石の運勣には伴わないとみなす.この見方はローレンツの静止エーテル説に由来し,単極誘導の静電実験によって支持されるが,相対論までカバーするモデルではない.
- 1984-05-30
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