素粒子観の変遷
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概要
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これは,昭和55年6月24日,東京丸の内日本工業倶楽部で開催された東レ科学振興会財団設立20周年記念講演会における西島和彦教授の講演の記録で,同教授ならびに東レ科学振興会のご好意により本誌に転載させていただきました.内容は,素粒子の世界を支配する法則・使われる単位・扱われるエネルギーの大きさについての解説に始まり,化学反応と対比させながら,素粒子の示す反応の特徴が説明されます.つぎに,素粒子の相互作用の種類とそれらの特質に関する解説があり,化学反応・代数方程式との対比のもとに,素粒子の反応が描き出されます.つづいて,素粒子の分類に進みます.そこでは,フェルミ粒子とボーズ粒子の違いが示され,ハドロン・バリオン・メゾン・レプトンなどの粒子についての説明があります.さらに,保存則と対称性・多重項構造についての解説があり,最新の話題としてのクォークに触れて終わります.原文が講演会の記録でありましたので,転載にあたり一部を修正させていただきました.西島先生ならびに東レ科学振興会のご好意に対し,厚くお礼申し上げます.(編集委員会)
- 1981-12-10