ドプラー効果の実験 : 2チャンネルデジタルストップクロックの応用として
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概要
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デジタルIC(NAND GATE, Flip-Flop,など)を用いて二つのカウンタを同時に制御し,2チャンネルデジタルストップクロックとすることを考案した.この装置の応用の一つとして,ドプラー効果の測定実験法を開発提案する.すなわち,2チャンネルのうち,一つのチャンネルで,発音体または受音体の速さを測定表示し,この速さの測定と同時に,もう一つのチャンネルで,受音体が受けた音波の周期を測定表示できるようにするものである.さらに関連して,発音体や受音体を安全に速く動かす手だてとして,約2mの長さのはしご型の木製わく組を作りこれを横ゆれの少ない振り子としてその下端に発音体(受音体)のスピーカーをとりつけた.これにより約3.4m/secの速さを安全に与えることができた.測定値の精度は,音波の周期の理論値1010μsecに対し1011±1μsecの程度であった.この装置を用いることにより,室内で,手軽に,しかも結果が一目で分かる形でドプラー効果の実験をすることができる.
- 日本物理教育学会の論文
- 1976-08-25