イタリアの図書館法 : 日本の図書館法との相違(<特集>海外の図書館法と図書館関係立法)
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概要
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本論は単なる「イタリア図書館法」の紹介・解説に留まらない。同法の日本語訳と日本の図書館法を読みながら,幾つかの相違点を取り上げ,比較考察を試みた。そしてその違いが実際の両国の図書館活動にどのような影響を及ぼしているのかを探った。その結果,図書館に関する法とは,国家が図書館をどう見ているか,その図書館思想を鏡に映したものであることが分かった。しかし残念ながら日本の図書館法はその思想を持たないことに気付く。日本の改正「図書館法」は平成24年から施行されるが,その思想は旧態已然であり,図書館の方向を見据えているイタリアの図書館法との隔たりは一向に縮まっていない。
- 2009-12-01