档案に見る琉球から清朝への貢品リスト(その一) : 朝貢の実態と本質を理解する鍵
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概要
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冊封を中心に勉強してきた自分が、冊封と対を成している朝貢についても同時に考えていた。朝貢に関する自分の考えをかため、2002年、乾隆27年の琉球國の朝貢を纏め反映させてみた。この事例を通じ、まずあらためてずっと注目してきた琉球に言い渡される「免貢」(貢品の免除)と「抵貢」(進貢の回数を減らすこと)の問題を正式に論文の中で提起した。「免貢」と「抵貢」は、進貢という普遍的な問題の中に存在する特殊的な問題である。その本質は、「貢物を多く持ってこなくてよい」ことである。 「進貢」を呼びかけることで、中国と琉球との公関係がスタートしたが、いかなる理由により、貢品を減少させようとする現象が生まれたのか。その背景と要因は何であったのかを明らかにし、中国と琉球との交流の性格を考えたい。 このために、「常貢」と「特別貢」から構成されている朝貢の歴史とのあり方について、清代における特別貢の貢品リストを通して纏めてみた。
- 2005-06-30