語り得ぬ沖縄戦の姿 : 証言分析から真実を読み解く
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概要
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2004年8月「対馬丸記念館」が那覇市若狭にオープンした。会長の高良政勝氏は、沖縄戦の歴史を事実として語り継ぐだけでなく、犠牲となった子どもたちの目線から、今を生きる子どもたちへと過去の記憶を共有し伝えていくことが建設理念の一つであると唱えている。それは、犠牲者の心の痛みに少しでも共感し近づこうとすることによって、歴史の真髄を語ろうとする大変意義深い試みだと思う。事実の表面からは語りえない沖縄戦の「真実」を知る為に、犠牲者の心の奥深く内在する「思い」を共有し、哲学的解釈をもって鑑みることは、沖縄戦を語り継ぐ上で必要なことではないだろうか。
- 沖縄大学の論文
- 2005-06-30