特別活動における子どもの自主性を育む教師の役割
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概要
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特別活動は,生徒の自主的実践的な態度の育成をめざすものである。教師には教科書を中心に知識・技能を伝達することではなく,教師と生徒,そして生徒同士の信頼関係を共に創っていくということが求められる。課題としては,学習や生活における子どもの意欲が低下していることや,自分に対する自信や将来に対する不安があり,人間関係を築くことができないこと,そして生徒の自主性がみられないことなどがあげられる。また,生徒の自主性を育むために,いかに生徒の実態にそいながら指導を展開し,生徒理解を深めていくのかという困難さも存在するといえる。一方で,生徒の自主性を大事にすることとは教師の指導を妨げることであるとして解釈されてしまうという問題もある。 以上をふまえ,本稿では,子どもの自主性を育むために教師が特別活動の教育的意義を理解し体験活動を充実させていく必要性を明らかにするとともに,自らの実践を振り返り,再認識することによって教師としての力量形成につながるような学習のあり方についても考察する。1では,特別活動の教育的意義について理解を深めていくことが重要であるということについて,新学習指導要領での改善点を中心にまとめる。2では,子どもの自主性を育む教師の役割について明らかにする。3では,教師を成人学習者としてとらえてみたい。成人学習における経験の意味について,教育と経験や成長についての捉え方を,子どもや学校教育だけではなく,成人教育において読むことも重要であるという視点にたって論じる。
著者
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